子どもの睡眠時間はどれくらい必要?理想と現実のギャップを埋めるために
子どもの成長に不可欠な「睡眠」。何時間眠るのが理想なのか、寝るのが遅くなるとどんな影響があるのか、この記事では解説していきます。毎日の生活習慣を見直し、健康な睡眠を子どもに届けましょう。
「寝る子は育つ」と言われるように、睡眠は子どもの心と体の発達に大きな影響を与えます。とはいえ、忙しい家庭生活の中では、理想的な睡眠時間を確保するのは簡単ではありません。
本記事では、子どもの年齢に応じた理想の睡眠時間や、睡眠不足によるリスク、そして生活リズムを整えるための具体的な工夫についてご紹介します。
このような方はぜひ読んでください
- 幼児〜小学生の子どもを持ち、夜更かしや寝付きの悪さに悩んでいる保護者の方
- 忙しい生活の中で、子どもの理想的な睡眠時間をどう確保すべきか悩んでいる方
- 睡眠不足による集中力や情緒面の問題を感じている家庭の方
- 子どもの生活リズムを整えたいが、どこから手をつけていいかわからない方
- 睡眠と子どもの成長や健康との関係について正しく理解したいと考えている方
記事のキーワード:子ども, 睡眠, 睡眠時間, 睡眠不足, 成長ホルモン, 生活リズム, 早寝早起き
子どもの睡眠が重要な理由とその効果
子どもの成長にとって、十分な睡眠は欠かせません。特に睡眠中に分泌される成長ホルモンは、心身の健やかな発達を支える大切な存在です。子どもは眠っている間に「成長ホルモン」が活発に分泌されます。成長ホルモンの分泌は発達への影響があり、これは筋肉や骨の形成、免疫力の向上などに関与します。このため健康的な発育に睡眠は欠かせません。
例えば、早寝早起きを習慣にすることで、成長ホルモンが十分に分泌され、身長や体力の発達にも好影響が期待できます。また、夜更かしや不規則な生活が続くとホルモン分泌のリズムが乱れ、発育の遅れや集中力の低下を招く恐れもあります。特に幼児期は、体の成長だけでなく脳の発達も活発な時期であり、質の良い睡眠が神経回路の形成や記憶力の向上にも関係していると考えられています。
さらに、十分な睡眠は脳を休ませ、情緒の安定にもつながります。子どもが落ち着いて行動できるのは、睡眠によって心が整えられている証拠とも言えるでしょう。実際に、睡眠不足の子どもはイライラしやすく、感情のコントロールが難しくなる傾向が見られます。しっかり眠ることは、日常生活の中でのストレス対処力を高めるうえでも重要なのです。
寝る時間が遅くなるとどうなる?睡眠不足が招く影響
では、夜更かしが習慣化され、睡眠不足が慢性化するとどうなるでしょうか?睡眠不足は、次のような悪影響を及ぼします。
- 記憶力や集中力への悪影響
脳は寝ている間に記憶の整理を行います。睡眠中には、日中に得た情報が脳内で分類・統合され、記憶として定着していきます。睡眠不足はこの機能を妨げ、記憶力や集中力の低下を招きます。
特に学びの多い幼児期には、遊びや会話、生活習慣などの中で日々多くの情報を吸収しているため、睡眠の質が脳の発達に大きな影響を与えます。 - 免疫力・情緒への影響
睡眠中の成長ホルモンは免疫力の維持にも関わっています。睡眠が不足すると風邪を引きやすくなったり、アレルギー症状が悪化したりすることもあります。
また、睡眠が浅い日が続くと、子どもは情緒が不安定になりやすく、些細なことで泣いたり怒ったりと、感情の起伏が激しくなる傾向も見られます。 - 睡眠不足からくる肥満
睡眠不足はホルモンバランスを崩し、食欲をコントロールするホルモンに影響を与えます。特に夜更かしは肥満のリスクを高めるため注意が必要です。
睡眠が短いことで「食欲を高めるホルモン(グレリン)」が増え、「食欲を抑えるホルモン(レプチン)」が減るという現象が知られており、これが過食や間食を招く要因となります。
このように、子供の成長のためにも、睡眠不足は避けたいところです。心身の健やかな発達を支えるためには、毎日の睡眠時間と睡眠リズムの安定が非常に重要です。
年齢ごとの理想的な睡眠時間とは?
では、子供にとって必要な睡眠時間はどれくらいでしょうか?子どもに必要な睡眠時間は年齢によって異なりますが、厚生労働省の睡眠指針によると、以下のような時間が理想とされています。
【年齢別の睡眠時間目安】
- 1〜2歳:11〜14時間
- 3〜5歳:10〜13時間
- 小学生:9〜12時間
- 中高生:8〜10時間
(※出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」)
https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
乳幼児期の子どもは体の成長が著しく、睡眠時間の確保が重要です。睡眠中に成長ホルモンが分泌されるため、身長や骨格の発達、脳の働きにまで影響します。学童期に入ると、生活の中心が家庭から学校へと移り、学習による脳の疲労や人間関係のストレスなども増えるため、十分な休息がより一層必要になります。
これらを守るには、早寝早起きの生活リズムをつくることがポイントです。夜型の生活が習慣になると、必要な睡眠時間を確保するのが難しくなります。できるだけ毎日同じ時間に寝起きする習慣を作りましょう。そのためにも、生活習慣で気をつけたいのは次のことです。
【生活習慣で気をつけたいこと】
- 朝日を浴びる
- 朝ごはんをしっかり食べる
- スマホやタブレットの使用を控える
- 寝る前のブルーライトを避ける
これらの生活習慣は、体内時計を整えるために非常に有効です。特に朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、夜に自然と眠くなるリズムが整います。また、寝る前のスマホやテレビは脳を刺激し、入眠の妨げになることもあります。
詳しくは後段に記載しますが、生活リズムを整えて、睡眠時間を確保するためにも、やるべきことと控えるべきところは知っておきたいですね。
睡眠習慣を整えるために家庭でできること
睡眠不足の悪影響はわかっていても、「早く寝かせたいけれど、なかなかできない」という家庭も多いと思います。そんな時は、まず「早起き」から始めるのがおすすめです。朝早く起きると、自然と夜には眠気が訪れやすくなり、生活リズムの改善につながります。
【日中にできる工夫】
- 朝の光を浴びる
- 朝食をしっかり食べる
- 日中に体を動かす
朝の光には、体内時計をリセットする効果があります。特に午前中に太陽の光を浴びることで、夜に自然と眠くなるメカニズムが働きます。また、朝食をきちんととることで、エネルギー代謝が促され、日中に活発に過ごしやすくなります。保育園や幼稚園の後に公園で遊ぶなど、日中の活動量を意識的に増やすことも、夜の良質な睡眠をサポートします。
逆に寝る前、夜に気をつけたいのは次のポイントです。
【夜に気をつけたいポイント】
- 就寝前のスマホやテレビを控える
- 毎日同じ時間に布団に入る
- 暗い部屋で落ち着いて眠る
就寝1時間前からテレビやゲームを止める「クールダウンタイム」を設けることで、スムーズな入眠につながるでしょう。加えて、寝る1時間前には照明を落とし、親子で読み聞かせタイムを過ごすと、入眠儀式になりやすくおすすめです。お気に入りの絵本を使うことで、子どもにとって安心できる時間となり、毎晩の習慣にもなります。
実際の生活では、登園・登校の時間を逆算し、夜の入眠時間を毎日同じ時刻に設定するなどの調整もまた有効です。休日もなるべく平日と同じ時間に起きるよう心がけると、生活リズムが乱れにくくなり、無理なく継続できるでしょう。
まとめ
睡眠は、子どもの心身の発達と日中の学習・生活の質に直結します。特に成長期の子どもにとって、良質な睡眠は体の成長だけでなく、情緒の安定や集中力の向上にも影響を与える重要な要素です。忙しい毎日でも、まずは「早起き」から始めることで生活リズムを整える第一歩になります。
子どもの未来のためにも、今日から少しずつ睡眠環境を見直してみましょう。無理のない範囲から始めることで、親子にとってもストレスの少ない習慣づくりが可能です。