子どもに起こる「睡眠退行」とは?原因・期間・家庭でできる対処法

子どもに起こる「睡眠退行」とは?原因・期間・家庭でできる対処法

赤ちゃんや幼児が急に夜泣きや寝ぐずりを繰り返すようになった…それは「睡眠退行」かもしれません。本記事では、睡眠退行が起きる原因や時期、家庭でできる具体的な対処法をわかりやすくご紹介します。

これまでぐっすり眠っていたはずの赤ちゃんが、突然寝つきにくくなったり、夜中に何度も目を覚まして泣いてしまう…。そんな変化に戸惑うパパママも多いのではないでしょうか?それは「睡眠退行」と呼ばれる、発達段階の一環で起こる現象かもしれません。

この一時的な睡眠トラブルは、子どもの心や体が大きく成長している証でもありますが、実際に対応する側にとっては大きな負担になりがちです。

本記事では、赤ちゃんや幼児に見られる睡眠退行の具体的な特徴とその原因、起こりやすい時期、そして日常生活の中で実践できる家庭での対処法について、子育て中のパパママが安心して対応できるよう、わかりやすく解説していきます。困ったときのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

このような方はぜひ読んでください

  • 0〜2歳の赤ちゃんを育てていて、夜泣きや寝ぐずりが急に増えたと感じている方
  • 生後4か月、8〜10か月、1歳半〜2歳の子どもを育てていて、睡眠の乱れに悩む保護者の方
  • 子どもの成長による睡眠変化への対処法を家庭で実践したいと考えている方
  • 日中のスキンシップや寝る前の習慣づくりなどで安心できる環境を整えたい方
  • 子どもの夜泣きや入眠トラブルに困っていて、具体的な解決策を探している方

記事のキーワード: 睡眠退行, 赤ちゃん, 夜泣き, 寝ぐずり, 対処法, 成長, 安心感

睡眠退行ってなに?どんな状態を指すの?

赤ちゃんがそれまで順調に夜眠れていたのに、ある日を境に急に夜泣きや寝ぐずりがひどくなることがあります。こうした現象を「睡眠退行」と呼びます。これは病気や体調不良とは異なり、発達の一環として起こる一時的な変化であり、多くの赤ちゃんに見られる自然な成長過程です。

具体的には、それまで夜通し寝ていた赤ちゃんが夜中に何度も起きるようになったり、寝かしつけに時間がかかるようになったり、昼寝のリズムが崩れるといった変化が見られます。これらは赤ちゃん自身の睡眠パターンや脳の発達が急速に進んでいる証でもあり、感情や運動機能、知覚などが新たな段階に移行しているタイミングとも重なります。

この時期は、赤ちゃん自身も新しい感覚や刺激に戸惑っていることが多く、安心を求めて頻繁に目を覚ましたり、泣いて訴えたりします。親にとっては、突然始まる夜泣きや不安定な睡眠に疲れがちですが、「一時的なもの」と理解することで、少し気持ちがラクになるかもしれません。

睡眠退行は成長のサインと受け止め、焦らず子どもの変化に付き合っていくことが大切です。

いつ起こる?睡眠退行が起きやすい時期とその背景

睡眠退行が起こる時期には個人差がありますが、特に以下の時期に見られることが多いとされています。

生後4か月頃

この時期は赤ちゃんの生活リズムが少しずつ整い始め、昼と夜の区別がついてくるタイミングです。しかし、同時に「睡眠サイクル」の変化も始まります。新生児期の浅くて短い睡眠から、大人と似た90分周期の睡眠リズムに近づいていくため、夜中に何度も目覚めたり、突然寝つきが悪くなることがあります。これは、脳がより複雑な睡眠パターンを学び始めている証拠でもあります。

生後8〜10か月頃

はいはい、つかまり立ち、つたい歩きといった運動発達が進む時期です。赤ちゃんの脳は日中に得た新しい刺激を夜に処理しようとするため、脳が活発になり夜間もなかなか落ち着かなくなることがあります。また、「人見知り」や「後追い」などの情緒的発達も始まり、ママやパパの姿が見えないと不安になって泣いてしまうケースも。安心感を与える対応が求められます。

1歳半〜2歳頃

言葉が増え、意思表示がはっきりしてくる時期。「イヤイヤ期」が始まり、自己主張が強くなる一方で、感情のコントロールが未熟なために夜泣きや寝ぐずりが増えることがあります。また、昼間の刺激や興奮がそのまま夜の睡眠に影響する場合もあります。昼寝のリズムも不安定になる時期なので、環境の見直しも検討してみましょう。

これらの時期に見られる睡眠退行は、いずれも赤ちゃんの心身の発達に伴う一時的な現象です。数日から数週間で自然に落ち着くことが多いため、焦らず子どもの変化を受け止め、できるだけ安心できる環境を整えてあげることが大切です。

なぜ起きる?睡眠退行の原因を知っておこう

睡眠退行の原因は、赤ちゃんや幼児の成長過程で自然に起こることが多く、大きく分けて以下の3つの要因に分類されます。

① 発達的な要因

赤ちゃんの心身の発達が大きく進むとき、脳が日中の新しい経験を処理するために活動的になり、それが夜間の睡眠の乱れとして表れることがあります。寝返りやお座り、はいはいなどの運動機能の習得時期には、体を動かすことへの興奮が続き、眠りが浅くなったり、寝つきが悪くなることもあります。また、言葉を理解し始めたり、自分の気持ちを表現しようとする知的な成長も、脳の刺激となり睡眠に影響を及ぼすのです。

② 環境的な要因

生活の変化も睡眠退行の一因となります。たとえば、引っ越しや保育園の入園、きょうだいの誕生など、普段と違う出来事が起こると、子どもは安心できる環境を失ったと感じ、不安定になりがちです。たとえ大人にとって些細な変化であっても、子どもにとっては大きな出来事。こうした変化がストレスとなって、夜泣きや寝ぐずりが増えるケースは少なくありません。

③ 心理的な要因

赤ちゃんはまだ言葉で不安や恐怖を伝えることができません。そのため、「ママと離れるのが不安」「暗い部屋がこわい」といった気持ちを泣くことで表現することがあります。また、日中の刺激が強すぎたり、興奮が続いてしまった場合にも、うまく気持ちの切り替えができず、眠りが浅くなってしまうことがあります。加えて、ママやパパの不安やストレスがそのまま赤ちゃんに伝わってしまうことも。子どもはとても敏感な存在なのです。

このように、睡眠退行にはさまざまな背景があり、ひとつの原因に限定されるものではありません。赤ちゃんの状態や生活環境をよく観察し、どのような要因が関係しているかを見極めながら、丁寧に向き合うことが大切です。

家庭でできる!睡眠退行への対処法

睡眠退行は赤ちゃんや幼児の健やかな成長の一部でありながら、実際に直面する保護者にとっては負担の大きい時期です。とはいえ、睡眠退行の対処法を知っておくことで、少しでも不安を軽減できます。日々の生活の中で少し工夫するだけで、子どもが安心して眠れる環境を整えることができるでしょう。

ここでは、家庭で無理なく取り入れられる具体的な対処法をご紹介します。

① 寝る前のルーティンを整える

毎晩決まった流れで就寝までの習慣を繰り返すことは、子どもに「これから寝る時間なんだ」と気持ちの切り替えを促すうえでとても効果的です。たとえば「お風呂→パジャマ→歯みがき→絵本→おやすみなさい」といった就寝前のルーティンを同じ順番・同じ時間帯で行うことで、安心感が生まれ、自然な入眠につながります。

② 昼間にたくさん体を動かす

日中の運動量が足りないと、子どもはエネルギーを持て余して夜の寝つきが悪くなりがちです。外遊びやお散歩、簡単な追いかけっこなどで体をしっかり動かすことは、夜のぐっすり睡眠を助ける効果があります。雨の日は室内でもジャンプやストレッチ、ダンスなど工夫しながら体を動かしましょう。

③ スキンシップと声かけを意識する

赤ちゃんや幼児は、親とのつながりや安心感を感じられることで心が安定します。日中にたっぷり抱っこしたり、「楽しかったね」「えらかったね」と声をかけてあげることで、情緒的な満足感が高まり、夜の不安も軽減されます。寝る前にぎゅっとハグするだけでも、子どもの安心感はぐっと増します。

④ 寝かしつけの環境を見直す

寝室の環境が落ち着かないと、眠りにつきにくくなることがあります。照明は間接照明やナイトライトでやわらかくし、テレビやスマホの音は控えめにしましょう。また、室温や湿度、掛け布団の厚さなども、季節や子どもの体温に合わせて調整することが大切です。眠りやすい環境は、心地よい入眠の第一歩です。

こうした小さな積み重ねが、睡眠退行を穏やかに乗り越えるための大きな力になります。焦らず、子どものペースに寄り添いながら取り組んでいきましょう。

まとめ

睡眠退行は、赤ちゃんや幼児の成長過程において一時的に現れる自然な現象です。脳や身体が急速に発達しているサインでもあり、決して異常ではありません。大切なのは、焦らず原因を理解し、子どもの様子に合わせて柔軟に対応することです。

寝る前のルーティンづくりや、安心できる環境づくり、日中のスキンシップなど、家庭でできる小さな工夫が、子どもの睡眠の安定につながります。親も無理をせず、できる範囲で向き合っていってください。

睡眠退行の時期を過ぎれば、また落ち着いた眠りに戻ることがほとんどです。不安な時は専門機関にも相談しながら、親子でこの時期をやさしく乗り越えていきましょう。